【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
「え、サクラだ! 久しぶりだね」
エレンに連れられて兵舎の食堂に行くと、アルミンとミカサが丁度食器を片付けているところだった。
二人ともサクラの姿を見るなり、嬉しそうにこちらへ駆けてくる。
「でも、いったいどうして?」
仕事でここに来たわけではないだろうと察したアルミンが首を傾げた。
相変わらず兵士としては小柄だが、最後に会った時よりも少し背が伸びている。
「休暇で、ここに二泊するんだってさ」
エレンが代わりに答えると、アルミンは賢そうな青い瞳を一瞬曇らせた。
「え・・・休暇・・・?」
「急だからオレもビックリしたよ! そうだ、確か倉庫に余分な布団余ってたよな?」
「うん」
「ちょっと取ってくる。来客用のベッドの布団は薄っぺらいだろ、夜寒いといけないからな」
「エレン!」
思ったら即行動に移すのは、相変わらずといったところか。
一人でさっさと食堂から出て行ってしまった。
「やれやれ・・・」
アルミンは困ったように肩をすくめ、ミカサも小さくため息を吐く。
「三人とも、変わってないね」
突っ走るエレンと、彼を見守る二人。
小さい頃からずっとそうだった。
「あのさ・・・」
サクラが昔を懐かしみ目を細めていると、アルミンが少し言いにくそうに口を開いた。
「体調は・・・大丈夫?」
あまりにも唐突な、そして真実を突いたその言葉にギクリとする。
ミカサもまた、そんなサクラの様子に気がついて眉をひそめた。
「ど、どうしていきなり?」
「だって・・・調査兵団で許される外泊ってせいぜい一泊でしょ。近々壁外遠征が行われると聞いているし、そのタイミングで二泊ということは・・・」
アルミンは目を逸らし、一瞬言葉をつまらせた。