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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第20章 Until We Meet Again... ※







キースの部屋を後にし、来賓用の部屋がある本棟への道すがら。
月明かりを頼りに歩いていると、左手の方から人の話し声が聞こえてきた。

この道の先は二股に分かれていて、右に行けば兵舎、左に行けば生活用水用の井戸がある。
井戸の周りは林となっているため、ここからでは声の主の姿が見えなかった。


「・・・・・・・・・」


しかし、この声には聞き覚えがあるような気がする。
記憶しているものより少し低くなっているけれど、これはきっと・・・


胸を弾ませながらそちらの方へ行くと、二つの影が見えた。


小屋付きの井戸の柱にもたれかかるようにして立っているのは、身長170センチ程の兵士。
その前で向かい合わせになるように、一回り小さい兵士が立っている。

雲が月にかかっているせいでよく見えないが、背が高い方はやはりエレンのようだ。
それでは小さい方はアルミン・・・?


「・・・違う、アルミンじゃない」


長い髪を三つ編みにしているから、女兵士のようだ。
ミカサでもなさそうだし・・・


目を凝らして見ると、女兵士はエレンに何かを言っている。
喧嘩ではなさそうだが、深刻な様子だ。

そして、突然爪先立ちになったかと思うと、エレンにキスをした。


「・・・!」


それは子供同士がふざけてするようなものではなく、しっかりと唇同士が重なっている。

エレンに限ってそんな事をするとは夢にも思っていなかったので、もう少しで声を上げてしまいそうになった。

色めいたことなど何も知らない子供だと思っていたのに、いつの間に女の子とキスをするようになっていたのか?

いや、ミカサはどうしたのだろうか。
彼女とエレンの仲を知っているのだろうか。




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