【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
「リヴァイはサクラに出会って、本当に変わった」
表情は柔らかくなったし、言動は優しくなった。
何より、この世の全てを忌み嫌うような目をしなくなった。
“ ねぇ、リヴァイ・・・今、君の目に見えているこの世界に、“色”はある? ”
“ この世界はとても綺麗だと思う。彩ってくれる存在が・・・ここにいるからな ”
礼拝堂でサクラに永遠の愛を誓った、リヴァイ。
あの時、心から嬉しかった。
ようやくリヴァイの孤独が終わった、そう思えた。
「・・・お願いだから」
ベンチから離れ、花壇のそばで屈んでいるサクラを抱きしめる。
「死ぬなよ、サクラ」
満天の星が輝く夜空の下。
狂人、変人と陰口すら叩かれている分隊長は、サクラの肩に顔をうずめて声を震わせた。
誰よりも友を想い、部下を想う。
そんな優しいハンジを、柔らかな月の光が包み込む。
「・・・ありがとうございます、ハンジさん」
心からの感謝を口にし、分隊長の細い背中を撫でた。
この人のおかげで分かった。
自分の命を脅かすこの力を身につけたのにはきっと・・・意味があったんだ。
星空を見上げ、目を閉じる。
「リヴァイ兵長・・・」
心臓の痛みは、いつの間にか消えていた。