【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
「限界を超えている」
その答えに辿り着くまでに、いくつもの仮説を立てたのだろう。
その答えにだけはどうか、辿り着かないようにと。
しかし、現在分かっている情報と、医学、そしてハンジの知識を掛け合わせると、辿り着く答えはただ一つだった。
「サクラ、貴方の心臓は」
「分隊長」
サクラは、ハンジの言葉を遮った。
そして窓の外に目を向ける。
「ここではなく・・・外でお話をしませんか?」
「外? でも、もう陽が落ちている」
「お願いです。外に・・・出たいんです」
珍しく我を通そうとするサクラに、ハンジは少し驚いたような目を向けた。
リヴァイと喧嘩をしていた件といい、普段と様子が違う。
きっと体調が優れないというだけではないだろう。
「・・・・・・・・・・・・」
訴えるような、その瞳。
どうして拒絶できようか。
サクラはもともと、意志が強い方だ。
言い出したら聞かない頑固さを持っている。
だからこうして調査兵をやっているし、リヴァイも惹かれたのだろう。
「分かった、肩を貸そう」
「ありがとうございます、ハンジさん」
嬉しそうに微笑み、ハンジの肩に腕を回す。
言葉にはしなかったが、これから分隊長が告げようとしている現実を、この場で聞く勇気はなかった。
聞くならば、自分が最も安心できる場所で・・・・・・・