【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第19章 Dear My Father... ※
「リヴァイ兵長」
力尽き、覆い被さる兵士長を抱きしめる。
「兵長は・・・この先、別の誰かを愛することがあるのでしょうか・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
まだ玻璃のような涙を含んでいる三白眼が、儚く揺れた。
・・・自分が、サクラ以外の女性を愛する?
「もし俺が誰かを愛するとしたら・・・それは、サクラ以外にはいない」
するとペトラは微笑んだ。
「良かった・・・」
指の先でリヴァイの涙を拭う。
「それなら・・・私はずっと貴方のそばにいられる・・・」
再び誰かを愛せるようになるまで、私がそばでお支えします。
貴方は、私の前では泣くことができるようですから・・・
「ペトラ・・・」
涙を流したせいだろうか。
リヴァイは久しぶりに眠気を感じ、その柔らかな肌に身を預けた。
ブランデーと紅茶の甘い香りが漂う部屋。
窓から差し込んでいた月明かりが消えていく。
白いシーツに包まった二人は、これまでにない大規模な壁外調査を数時間後に控え、束の間の眠りに落ちていった。