• テキストサイズ

【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第19章 Dear My Father... ※





これほどまでに儚くて、美しいとは・・・



「・・・・・・・・・・・」



ペトラの瞳に映ったもの。
それは・・・



人類最強と謳われたリヴァイの、透明な涙だった。




「兵長・・・泣いて・・・」


ペトラの頬に、その一雫が落ちる。


あの日・・・
第55回壁外調査から戻ってきたリヴァイの顔に、涙の跡は無かった。

しかし、今は綺麗な涙の玉があとからあとからこぼれ落ちてくる。


「ああ、兵長・・・」


貴方はずっと気持ちを張り詰めていた。
そうすることで、“兵士長”としての自分を保ってきた。

でも今は違う。

原始的な欲望に身を委ね、貴方は人類を護るという重圧を忘れることができた。
他人に悟られないよう、押し殺してきた感情を吐き出すことができた。

大粒の涙で濡れるリヴァイの両頬を優しく包む。



貴方は、嗚咽は上げず・・・とても綺麗な顔で泣くのですね。



溢れる涙はとどまることを知らず、降り続く雨のように天を仰ぐペトラの顔中を濡らしていく。

そして、リヴァイはペトラの中で果てた。




/ 781ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp