【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第19章 Dear My Father... ※
無言のまま、ジャケットとシャツを脱いで、ズボンを下ろす。
鍛え上げられた肉体に、臍の下から生える控えめな陰毛。
ペトラはさらに下を見てもいいものかと躊躇したが、好奇心が勝ってそれに目を落とした。
「・・・あ・・・」
初めてみる男性器だからか、それともリヴァイのものだからか。
胸が高鳴り、まるで初めて壁外に出た時のような恐怖と興奮の入り混じった感覚に陥る。
対照的に興奮のカケラも見せていないリヴァイは、右手で竿を掴むと上下に扱き始めた。
外部からの刺激を受け、ようやくそれは形を変え始める。
サクラと付き合い始めの頃、無邪気に眠る彼女の横で何度こうして自慰に耽っただろうか。
犯したくない。
穢したくない。
添い寝しているだけで湧き上がってくる欲望で彼女を傷付けないため、自らそれを放出させていた。
“ 私を抱いてください、兵長。我慢も、優しくもしなくていいです ”
あの時、自分が初めて他人に対して我慢しようと、優しくあろうとしていたことに気がついた。
人を愛するというのはこういうことか。
それに気付かせてくれた。
“ 兵長、大好きです ”
サクラ・・・
お前はどこにいるんだ。
“ リヴァイ兵長が愛情を示してくださるほど、兵長と別れなければいけない時がきたらどうしようと、怖くなる・・・ ”
“ 貴方を一人にしたくないし・・・貴方を失って一人になりたくないです・・・ ”
そう言っていたじゃねぇか。
“あの時”、お前を一人にしたことを謝る。
自分が下した選択が間違っていたと認める。
だからどうか・・・
「くっ・・・」
リヴァイの口から苦しげな声が漏れる。
強引に与えられた快感によって形を変えたペニスの先端から、トロリとした先走りが滲み出た。
サクラ・・・
もう俺を一人にするな。
まだ、どうしようもねぇほど愛してる。