【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第19章 Dear My Father... ※
サクラ・・・
サクラ・・・
お前は今、どこにいる・・・
お前がいねぇとこの世界は、汚ぇ色の一色で、空気も臭ぇクソに戻ってしまう。
洗濯したばかりのシーツが敷かれたベッドに、ペトラが横たわる。
他の部屋のベッドにはエレンが作ったラベンダーのドライフラワーがぶら下がっているが、リヴァイは頑なにそれを置くことを拒んだ。
胸元のシャツのボタンをひとつひとつ外し、柔らかそうな乳房を押し付けている下着を外す。
「兵長・・・」
少し緊張しているのか、ペトラの身体は強張っていた。
どこかからやめるべきだという声がする。
部下と関係を持って、作戦に支障が出たらどうする。
何より・・・
ペトラを酷く傷つけてしまうかもしれない。
しかし、もう自分を抑えることができなかった。
「あ・・・」
体中に巡らせているベルトが外されたのを見て、細い首筋に舌を這わせた。
頸動脈が動いている。
生きている・・・。
複雑な気持ちになりながらも、両乳房を揉んで自身が勃起するのを待つ。
「・・・リヴァイ兵長・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
ずっと憧れていた人に愛撫され、ペトラの目からは自然と涙が零れていた。
それを隠すため、両腕を顔の前でクロスさせる。
サクラはずっとこの気持ちを味わっていたのだろうか。
時折、一番敏感な部分を弾かれ、自分でも聞いたことのないような声をあげてしまう。
恥ずかしさと、気持ち良さで、頭がボーッとした。
「ん・・・」
まさかリヴァイに抱かれる日が来るとは思わなかった。
それを想像して自分を慰めた夜もある。
だけど残ったのは、虚しさだけだった。
リヴァイの腕は、決して自分を抱きしめることはない。
そう思って、涙した夜もあった。
「・・・・・・・・・・・・」
触れられた場所を中心に、熱が広がっていく。
しかし、対照的にリヴァイの男根はピクリともしなかった。
目の前に体を開いている女がいるというのに。
二カ月以上も自慰すらしていないというのに。
凍てついた体とは対照的に、ペトラを壊したいという気持ちが湧き上がる。
ああ、この感覚・・・欲望のままに娼婦達を抱いていた頃と同じだ。