【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第19章 Dear My Father... ※
“ 例えばだ、俺がお前を丸腰にして巨人の前に放り出したら・・・お前は俺を憎むだろうな ”
いつか、貴方は私にそう質問した。
憎まないと答えた私を、不思議そうに見つめた。
“ 兵長のことを知っている人間なら、貴方が理由も無しにそんなことをする人ではないことをわかっていますから ”
私の言葉に、貴方は何かを決意したようだった。
“ 感謝する ”
大切な人を危険な目に遭わせてしまうかもしれない。
運命を大きく変えてしまうかもしれない。
そんな思いがあったのでしょう、珍しく躊躇していた貴方。
その背中をそっと押してあげられたことを、今も後悔はしていない。
リヴァイ兵長が幸せならば・・・私にとってそれ以上嬉しいことはない。
なのに・・・
なのに・・・
「・・・・・・・・・・・・」
何故、涙が止まらないんだろう。
二人に気づかれないよう、そっとドアを閉める。
そして、ペトラは静かにその場を立ち去った。