【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第19章 Dear My Father... ※
死の恐怖から解放されて安堵した瞬間、股間の辺りにジワリと生温かいものが広がった。
それは徐々にペトラのスボンに大きなシミを作っていく。
「お前・・・」
「え? あ・・・いやっ・・・!!」
止めたくても、一度堰を切ってしまったものはもうどうしようもない。
膀胱の中にあるものを全て出し切る頃には、へたり込んだペトラの尻の下に水溜りを作っていた。
「見ないでください・・・お願いします!」
「・・・・・・・・・・・・」
なんということだ。
よりによって、リヴァイ兵士長の前で失禁するなんて・・・
「すみません、すみません」
「・・・何故、謝る」
でも、それ以外にどうしていいのか分からない。
立ち上がることもできずにいると、シュルッと衣擦れの音がした。
そして、頭からマントを被せられる。
「え・・・?」
太陽の香りに混じって、男の人の匂いがした。
これ・・・リヴァイ兵長の・・・
「生憎、今日は遠征じゃない。着替えはねぇから、乾くまでそいつでしばらくケツを隠しとけ」
「あの・・・」
ペトラに自分のマントを渡したリヴァイは、溜まった小便を見て眉間にシワを寄せる。
「・・・汚ねぇな」
「・・・・・・・・・・・・・」
「だが、服を汚したのがションベンで良かったな。自分の血や臓物で汚れるよりは遥かにマシだろ」
そう言って、リヴァイは次の巨人を倒すべく飛び去っていった。
言葉はキツイかもしれない。
しかし、優しさが込められていた。
「リヴァイ兵長・・・」
渡されたマントは、温かかくて。
涙が溢れてきた。
もっと力をつけて、いつか認められたい。
あの人のそばで、あの人の力となれるように・・・
調査兵として、二度とこのような失態は犯さない。
そう心に誓ったあの日からずっと、貴方だけを見つめてきた。