【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第18章 Till Death Do Us Part ※
「サクラ・・・?」
リヴァイの声で、夢とも現実ともつかない世界から引き戻される。
目を開けると、逞しい腕に抱きしめられながら寝台の上に寝ていた。
「ん・・・」
肩と背中が冷えないよう、自分とリヴァイのジャケットがかけられている。
「どうした・・・泣いてる」
「え・・・?」
言われて初めて、頬に涙の跡があることに気がついた。
ああ、そうか・・・
あの時の夢を見ると、いつも知らないうちに涙が出る。
でも何故だろう・・・
今日は悲しくない。
むしろ・・・幸せで、嬉しくて涙が出ているようだった。
「大丈夫・・・ちょっと昔のことを思い出していただけです」
「そうか・・・」
安堵した顔を見せ、サクラの頬をそっと撫でる。
指がヒンヤリとしているのは、さすがに裸でいるせいか。
「兵長、手が冷たい・・・寒いですか? 服だけでも着ましょう」
するとリヴァイは軽く首を横に振った。
「いや・・・もうしばらくこうしていたい。この方がお前の温かさを感じられるからな」
「兵長・・・」
祭壇でできた寝台が、ギシリと音をたてる。
上半身を起こしたリヴァイが、サクラにそっと口付けた。
最初は啄ばむように軽く触れ、そして唇を深く重ねる。
「ん・・・」
互いの舌の感触を楽しみながらも、サクラは自身の股の間が気になって仕方がなかった。
指を這わせ確かめていると、キスがふと止まる。
「どうした、興奮しちまったか?」
「え?」
「自慰してんじゃねぇのか?」
「ち、違います!」
いきなりとんでもないことを言われて、顔から火が出そうになる。
しかし、リヴァイの方は少々残念そうな表情をしていた。
「なんだ・・・まだ“足りねぇ”っていうなら、それも悪くないと思ったんだが」
「いえ・・・その・・・気になって・・・」
「何が?」
顔を真っ赤にしながら俯こうとするサクラの顎を上げ、真っ直ぐな三白眼で見つめる。