【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第17章 Painting Of Love
「これでいいか」
リヴァイは画家の目の前で躊躇なく服を脱ぐと、そばの棚に畳んで置いた。
靴もきちんと揃えてあるところを見ると、かなり几帳面な性格のようだ。
「・・・・・・・・・・・・」
画家は返事を忘れるほど、その均整のとれた体に見惚れた。
無駄な脂肪が一切なく、張りのある肌。
隆々たる筋肉は、彼の強さが本物であることを証明している。
角ばった肩や、浮き出た鎖骨を見ると、元々は痩せ型なのかもしれない。
しかし、巨人を倒すために鍛え抜いたのだろう、鋼のような肉体だった。
そして、深い溝を作りながら6つに割れた腹筋。
ほとんど存在感のない柔らかな陰毛が茂り、その下からは緩く右に曲がった陰茎が垂れていた。
白い肌とは一線を画す、淡いローズピンク色の竿に、丸く張った形の良い先端。
同性ながら、眼福とさえ思える。
着衣時は少年のように小柄なリヴァイだが、脱げば男女関係なく惹きつける魅力を持っていた。
ああ、なんという題材なのだろうか。
芸術家を志す者として、何を捨てても描いてみたい。
「・・・オイ、ジロジロと見てんじゃねぇよ。悪いが、俺は男に欲情する趣味はねぇぞ」
この完璧な肉体を描くため、様々な色の組み合わせを頭の中で巡らせていると、リヴァイが睨んできた。
別に裸を見られて恥ずかしいということはないが、性器を凝視されると流石に居心地が悪い。