【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第17章 Painting Of Love
「あ? ただ俺とサクラの肖像画を描くんじゃねぇのか?」
「あの・・・そうなんですが・・・自分がサクラさんから頼まれたのは・・・」
“ リヴァイ兵長と私の全てを表すような絵をお願いします ”
「肖像画は外見だけを描くものですが、サクラさんが望まれたのは内面を描くこと・・・」
そのためには、余計なものはない方がいい。
愛し合う男女の、原始的な姿が一番。
「サクラがそう望んだのか・・・?」
絵画は、鑑賞するのも描かれるのも興味がない。
今日だってサクラの頼みでなければ、絶対にここには来なかった。
「兵長」
サクラがリヴァイの手を取る。
「お願いです・・・誰かに見せるためではなく、私達のためだけの絵が欲しいんです」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「この方は才能ある画家です。きっと私達の全てを形にしてくれる・・・」
私の貴方への想いも、
貴方が私に向けてくれる想いも。
ひとつのキャンバスに全てを表現してくれる。
公けに出来ない恋だけど・・・
貴方に愛されているこの幸せを、どうしても形として残したかった・・・
「・・・我儘を言ってすみません・・・」
画家に絵を描いてもらおうと言った時、リヴァイは渋った。
でも、どうしてもと無理やり連れてきてしまった上に、今度は裸になることを強要しなければならない・・・
自分は最初からそのつもりで来ているが、リヴァイはそうでない。
いきなり他人の前で裸になって、絵のモデルになれと言われても困るだろう。
もし、どうしても嫌と言うなら・・・