【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第16章 Light A Fire In The Heart ※
「あの二人にも、何も囚われずに幸せになって欲しい、そう願って仕方がありません・・・」
エルヴィンも、ロゼも、自分にとってはかけがえのない人達。
体を重ねるほど深い仲ならばどうして、エルヴィンはあんなに切なそうな、ロゼはあんなに冷たい表情をしなければならないのだろう。
「私が心配しても仕方ないだろうし・・・むしろ迷惑かもしれませんが・・・」
苦しそうに呟いたサクラに、リヴァイはそっと歩み寄る。
できることなら、エルヴィンとロゼ、そして自分のことにサクラを巻き込みたくなかった。
この待合宿から出てきた二人と鉢合わせした偶然を少し呪いながら、その体を抱きしめる。
サクラはリヴァイの腕の中で目を閉じ、さらに続けた。
「ロゼはきっと・・・生半可な理由でリヴァイ兵長に迫りはしないでしょう。それに・・・」
力なく体を預けながら、瞳を揺らす。
「兵長もきっと、団長のことを思ってロゼの誘いに乗ったのでしょう」
「・・・・・・・・・・・・」
「ロゼも・・・団長も・・・そして兵長も、深い理由も無しに快楽に溺れるような人ではありませんから」
その言葉にリヴァイは抑えきれない気持ちを覚えた。
そして、サクラの髪をかきあげ、首筋にキスを落とす。
「本当にすまねぇ・・・嫌な思いをさせちまったな」
「お願いです・・・教えてください。ロゼと・・・何をしたんですか?」
教えて欲しい。
貴方が、私の親友としたことのすべてを。