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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第16章 Light A Fire In The Heart ※




「本当は、女性として魅力のあるロゼを抱きたかっただけではないですか?」

「・・・あ?」

利用されていると知っていたのなら、拒めば良かっただけのこと。
それなのに行為に及んだということは、下心があったからではないか。

「生意気言ってすみません・・・でも、男の人は快楽に素直でしょう」


サクラは悲しかった。

リヴァイが芝居を見に行こうと誘ってくれた時。
手を繋ぎ、寄り添いながら歩いていた時。

セックスをしている時よりもずっと“恋人”だという実感が湧いた。
リヴァイの不器用な愛情が嬉しくて、まさか自分以外の女性と寝ていたとは夢にも思わなかった。


「何言ってる。そんなわけねぇだろ」
「でも寝たのは事実ですよね」
「寝たといっても、お前とするようなものでは」
「お願い、もう聞きたくないです!」

その場から数歩下がり、リヴァイから距離を取る。
これ以上聞いていたら、この人を酷く罵ってしまうかもしれない。
それだけはしたくなかった。

「・・・・・・・・・・・・・・」

「サクラ」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「おい」

「・・・・・・・・・・・・・・」

重い沈黙が二人の間に流れる。


ロゼ。
なんで、よりにもよってリヴァイ兵長を利用しようとしたの。
この人は私の大切な人なんだよ。


リヴァイ兵長。
なんで、ロゼを拒まなかったんですか。
ロゼはよっぽどのことがない限り貞操を捨てるような子ではありません。


思念がグルグルと頭を回り、倒れてしまいそうだ。
ただでさえ、ロゼとエルヴィンの密会を目の当たりにして動揺していたというのに・・・
もう何がなんだか分からない。


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