【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第16章 Light A Fire In The Heart ※
「兵長・・・」
馬車が完全に見えなくなると、サクラは隣にいるリヴァイに声をかけた。
エルヴィンとロゼの関係とは、いったい何なのか。
何故、こんな低俗な待合宿で会っているのか。
気になることはたくさんあったが、それ以上に知りたいことがあった。
「兵長とロゼ・・・何があったんですか?」
ただ事ではない空気が、リヴァイとロゼの間に流れていた。
そもそも二人が知り合いだったなんてまったく知らなかった。
知り合い・・・というよりはもっと・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・」
リヴァイは眉根を寄せて押し黙ると、しばらくサクラを見つめた。
正直に話すべきか、それとも適当な話でごまかすべきか。
しかし、どんなに偽りの言葉を並べてもサクラを納得させることはできないだろう。
「お前には黙っていたが・・・」
一呼吸置き、口を開く。
「この間・・・俺はあの女と寝た」
その瞬間。
心臓を鷲掴みにされたような激痛が、サクラの胸に走った。