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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第16章 Light A Fire In The Heart ※





「会いたかった、サクラ! ずっと心配してたんだよ」

翡翠色の瞳には涙が溢れ、今にも白い陶器のような頬の上に零れ落ちそうだった。


ああ、やはりロゼは変わってない。

優秀でもなく、飛び出た才能も無かった自分をいつも気にかけ、夜遅くまで立体機動の練習や座学の勉強に付き合ってくれた。
彼女のおかげで訓練兵団から除名されずにすんだこともあった。

本当に大切で、かけがえのない親友。


「フリーダが死んだことは知ってる。壁外調査の報告が上がるたび、死亡リストの中にサクラの名前があったらどうしようって・・・ずっと怖かった」

「ロゼ・・・心配かけてごめんね」

自分を抱きしめる腕の力で、この親友がどれだけ心配してくれていたかがよく分かる。

聞きたいことも、話したいこともたくさんあるけれど・・・

今はこの再会を喜びたい。


ロゼと離れてから、たくさんの事があった。

三人で仲が良かったフリーダが、最初の遠征で死んだ。
同期のアルバートが、ロゼを愛するあまり身を破滅させた。
そして・・・

ねぇ、覚えてる?
冬山の訓練で遭難しかけた時、自分達を助けてくれた銀狼によく似た人と出会ったよ。

ああ、ロゼ。
生きてまた会うことができるとは思って無かった。

もっと顔を見せて欲しい、そう思った瞬間。


「オイ」

突然、リヴァイがサクラの肩を掴み、ロゼから引き離すように抱き寄せる。

そして二人の間に割って入った。


「てめぇ・・・何を考えてやがる」

「・・・リヴァイ兵士長・・・」


向き合うリヴァイとロゼ。
一瞬にして空気が張り詰めた。


「今度はサクラを利用するつもりか?」


・・・え?


サクラはその言葉の意味が分からず、まるでロゼから守るように自分の前に立つリヴァイの横顔を見つめた。


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