• テキストサイズ

【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第3章 Seize the Light



ということは・・・・・・

生きて・・・

生きて・・・・・・


「・・・いるわけない」

今、この本部に集合していなければ、それは死を意味する。
例えどこかで生きていても、調査団と合流できなければ巨人に喰い殺されるのは時間の問題。

“最初の壁外調査で死なないでよね。じゃないと、ロゼに合わせる顔がなくなる”

そう言っていたじゃん・・・
ロゼに合わせる顔がなくなったのは、私の方だよ。

冷たい風が、サクラの頬を撫でる。
どっかからひょっこりと現れないかな。
“ごめん、うそうそ!隠れていてごめんね”って・・・笑いながら・・・

そうしたら、思いっきり騙されたフリをしてあげるのに・・・


「おい」

背後から声をかけられ、慌てて振り向く。
しかし、そこにはあったのは期待した友ではなく、リヴァイの姿だった。

「兵長・・・」
「お前、102期だったな」
「はい・・・」
今、それに何の関係があるんだろう。
すると、リヴァイは懐から数枚の腕章を取り出した。
無理矢理引きちぎったのだろう、縁がほつれてしまっている。
血に染まっているもの、半分しかないものもある。

「兵長・・・これは・・・・・・?」

「102期の奴らのものだ」

腕章とは、調査兵団に属する兵士が腕に付けるワッペンのこと。
参加した壁外調査の番号と、名前が刺繍されている。
顔が判別できないほど損傷した遺体の身元を確認するためのものだ。

震える手で受け取ると、リヴァイの体温に触れていたせいか温かかった。

どれも、確かに同期の名前が刻まれている。

そして上半分しかない腕章を見た瞬間、鈍器で後頭部を殴られたような衝撃が走った。


「フリー・・・ダ・・・・・・」


かろうじて、そう読み取れた。
/ 781ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp