【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第15章 A Lullaby In My Heart
「サクラは、今どうしているのでしょうか?」
大きくて真っ直ぐな瞳。
切れ長で白目がちの瞳。
二つの視線がぶつかり合う。
「聞きてぇか?」
「はい」
どのような答えがこようとも、覚悟はできている。
それを受け入れられるかどうかは別として。
「サクラは・・・」
リヴァイはラベンダーの小さな花弁に目を落とし、続けた。
「 ________________ 」
その言葉を聞いた瞬間。
エレンの両目から涙が零れた。
同時に、胸に手を当てて大きな笑みを浮かべる。
「そっか・・・それなら、良かった」
「・・・・・・・・・・・・」
「ありがとうございます、リヴァイ兵長」
頬を濡らしながら笑う、その顔を見て納得した。
そうか・・・サクラがこのガキを大切に思っていた理由が分かった。
こいつはどこまでも、真っ直ぐだ。
自分の信念に対しても、愛情に対しても。
だから心配だったんだろ。
安心しろ、サクラ・・・
リヴァイはエレンに向かって手を伸ばした。
そして、親指で涙を拭ってやる。
「兵長・・・?」
「もう泣くな」
エレン・・・お前は俺が守る。
この命ある限り。
“ お願いです、リヴァイ兵長・・・どうか、彼を守ってあげてください ”
この世界で、俺以外に適役はいない。
否、俺以外の誰にも譲らない。
サクラの願いを、想いを、守るのは俺だけでいい。