【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第15章 A Lullaby In My Heart
「・・・・・・・・・・・・」
少しの沈黙が流れ、リヴァイは軽い眠気を覚えた。
不思議だ。
地下にいた頃は昼夜問わない生活をしていたせいか、まとまった睡眠を取らなくても平気だったのに。
「兵長、やはりお疲れですか?」
気持ちがリラックスしているせいか。
リヴァイはゆっくりと体を丸め、サクラの膝を枕にして横になった。
「少しの間、こうしていて良いか?」
「はい」
まるで赤子にするかのように、リヴァイの黒髪を撫でる。
もしこんなところを誰かに見られたら・・・
淫らな性行為をしていた方が、まだ兵士長としての威厳を保てたかもしれない。
下級兵士の膝枕でこんな無防備な姿を晒しているよりは。
それでも・・・
「悪くねぇ・・・」
優しい手の感触に目を細めながら、リヴァイは呟いた。
太ももの柔らかい感触が心地よい。
「ふふ・・・」
微睡み、欠伸をする兵士長がとても愛おしく、自然と笑みが零れてしまう。
「兵長もやっぱり男の子なんですね」
「・・・あ?」
「男の子って膝枕をしてあげると安心するようで、すぐ寝ちゃってましたから」
「・・・誰の話だ?」
妬いているのか、眉間にシワを寄せながら見上げてくる。
「私の大切な子達です」
自分を姉のように慕ってくれる、三人。
「シガンシナが崩落した日に出会いました」
「ほう・・・」
サクラがそういう話をするのは珍しいと思った。
だから口を挟まず、その先を語ってくれるのを待つ。