【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第14章 Blow-job and Heart-job ※
「でも私はあの時、リヴァイ兵長だと気づかずにいたから・・・」
「だが、俺がそういう人間であることには変わりねぇ」
サクラ。
俺は自分が異常だと自覚してる。
この手の中にとどめておくため、お前を恐怖に突き落とす方法をいくらでも心得てる。
「・・・・・・・・・・・・」
少しの間を置いて、サクラの方へ視線を戻したリヴァイの瞳が大きく広がる。
・・・え・・・?
サクラは嬉しそうに微笑んでいた。
「リヴァイ兵長って、嘘つくの下手ですね」
どのくらいぶりだろうか。
屈託のない、サクラの笑顔を見るのは。
リヴァイは太陽の強い光を直視するように目を細める。
「・・・なぜ、そう思う?」
するとサクラは、“だって”と呟いた。
「本当に貴方がそのような人間だったら、私の体がどうなろうとお構いなしに犯していたでしょう」
サクラの優しい手がリヴァイの頬をなぞる。
「本当に貴方がそのような人間だったら、貴方を心配する人間がここまでいないでしょう」
サクラの瞳にエルヴィン、ハンジ、ゲルガー、ナナバ、そしてリヴァイを慕うたくさんの兵士達の姿が浮かぶ。
「それに・・・」
確かに貴方は、普通とは違うかもしれない。
でもそれは、この残酷な世界では仕方のないこと。
「本当に貴方がそのような人間だったら、私はここまで貴方を愛していないでしょう」
リヴァイ兵長。
貴方は、人を恐怖に突き落とす術を誰よりも心得ている。
でも、その術を人類のために惜しみなく使い、私たちの希望となっていることも事実。
「・・・・・・・・・」
リヴァイの小さな顔は、サクラの両手で包むことができる。
この滑らかで白い肌は、どれだけ巨人の返り血を浴びたのだろう。
そっと頬に口付けると、リヴァイの腕がサクラの腰に回った。