【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第14章 Blow-job and Heart-job ※
「いいか。お前の回復状況については逐一報告するよう、医師には言ってある」
「う・・・」
「完治するまでは、一切の鍛錬を禁止したはずだ。お前は俺との約束を守れねぇのか」
「も・・・申し訳ありませんでした・・・」
肩を落としながら謝罪をするサクラに、リヴァイは少し言い過ぎたかと顔をしかめた。
焦る気持ちは分かる。
しかし、万が一でも悪化させたらどうするんだ。
「あと2週間程度だ。我慢しろ」
「はい・・・」
サクラが頷くと、ようやく表情を緩める。
あの壁外調査から帰還してからというもの、いつにも増して神経質になっているようだった。
過剰なまでの心配は、愛情からくるもの。
しかし、リヴァイをそんな気持ちにさせてしまっている事に心が痛んだ。
「すみませんでした、兵長」
「・・・分かればいい。今日は室内業務に専念しろ」
サクラは頷き、兵舎に戻っていった。
その後ろ姿を見つめ、リヴァイは舌打ちをする。
愛情・・・?
そうかもしれないし、そうでないかもしれない。
傷ついたサクラを背負い、森から古城まで帰ったあの日から・・・
少しずつ大きくなっているこの気持ち。
それは・・・
リヴァイは思念を振り払うため、深呼吸をした。