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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第13章 Forget Me Not ※




「あの・・・さ・・・変なことを聞いちゃうけど」
「なんだ?」

「リヴァイ、サクラの裸を見たことがある?」

「あいつの裸?」

リヴァイの眉間にシワが寄る。
しかし、ハンジはとても真剣な顔をしていた。

「サクラの体で・・・どこか変わった点はない?」

「・・・・・・・・・・・・」

変わった点・・・?
兵士だから普通の女よりは筋肉がついているが、特になにも思い当たらない。


「・・・あいつの体なら“外”も“中”も知ってるが・・・別に変に思ったことはねぇな」

「そう・・・なら、いいんだ。まあ、本当に大したことじゃないからいいんだ」


単なる気のせいであれば、それに越したことはない。
やはり、確証を得ないことをむやみに話すべきではない。
そうでなくたって、リヴァイは今、必死で冷静さを保とうとしている。

ハンジは立ち上がると、リヴァイの肩を叩いた。


「リヴァイ、そろそろサクラが目覚めるかもしれない。行ってやれ」
「・・・だが、エルヴィンとの会議があるだろ」
「そんなの、別にいいだろ。リヴァイがいてもいなくても同じだって」

その言い方にカチンときたが、確かにハンジの言う通りだ。
作戦会議に参加したところで、別に意見があるわけじゃないし、意見を求められることもない。

「それに、サクラの精神状態を考えると、目覚めた時に安心できる顔がそばに居た方がいいと思うんだ」
「その理屈だったら、お前も居た方いいんじゃないか?」
「いや、リヴァイだけの方がいい。それはサクラにとっても・・・君にとってもね」
「・・・・・・・・・・・・」

ハンジの言うことは図星だった。

今は、サクラと二人きりで向き合いたかった。


まったく、ハンジには頭が下がる。
実はこいつ、俺よりも俺を理解しているんじゃねぇか。

リヴァイは少し不満そうに顔をしかめながら、部屋を後にした。





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