【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第3章 Seize the Light
“サクラは自分に自信が無いようだけど、私はサクラに可能性を感じるよ?”
・・・ハンジ分隊長!
そうだ・・・
なにを弱気になっているの・・・?
なんで勝手に自信を失いかけていたんだ、私は!
恐怖を押し殺して巨人に立ち向かった人がいるというのに・・・
ここで逃げたら、彼らに顔向けができない。
ヒヒンとシェリーが鳴いた。
“大丈夫、私を信じて”とでも言っているのだろうか。
「シェリー・・・」
ごめん!ほんの一瞬でも疑ってしまって・・・!
サクラはシェリーのたてがみに顔を埋め、首筋にキスをした。
そして、横を走るリヴァイに力強い瞳を向ける。
「リヴァイ兵長」
「・・・なんだ?」
「後ろを、頼みます!」
リヴァイ兵長が砂埃を晴らしてくれたから、視界が開けている。
今なら、現在地と目的地の方角も分かる。
作戦、続行!
「・・・ガキのくせに、俺に指図するなんて良い度胸だ」
リヴァイは馬を引いて方向を転換させると、黒い疾風のごとく凄まじい速さで巨人へと突進していった。