【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第12章 Ignite Me
居室に着くとリヴァイは先にサクラを部屋の中に入れ、後ろ手にドアの鍵を閉めた。
「リヴァイ兵長・・・?」
「・・・・・・・・・・・・」
黙ったまま、壁にかけてあるランプに明かりを灯す。
埃一つ無い、清潔な部屋が見渡せるようになった。
「申し訳ありません、リヴァイ兵長」
「・・・なぜ、謝る」
「あの・・・怒っていますよね・・・きっと私、何か気に障るようなことをしてしまったんですよね」
「・・・ああ、気づいていねぇのなら、怒ってる」
何をだろう?
昨日、ここに泊まった時は普通だった。
今朝も少し名残惜しそうだったものの、別に無理やり出て行ったわけではない。
やはり、約束を破ったのだろうか・・・
サクラが昨晩ベッドの中で交わした会話を必死に思い出そうとしていると、突然リヴァイが目の前に立った。
そして、右手を伸ばしてきたかと思うと、何の前触れも無しに胸の突起を摘ままれる。
「・・・ッあ」
思わず身を捩ると、リヴァイは忌々しそうに顔をしかめた。
「透けてる」
「・・・はい?」
「乳首。お前、下着はどうした?」
「えっ?!」
慌てて胸を両手で隠したのがいけなかったのか、リヴァイは余計にイライラしているようだった。
「兵服ではないし、暑かったから外していました。まさか、透けてるとは・・・」
今まで気にしたことが無かった。
胸筋が発達しているから乳房が揺れるということもないし、私服の時に下着を外している女性兵士は多い。
もしかしたら、この夏服のシャツがいけなかったのかもしれない・・・