【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第12章 Ignite Me
「サクラだよな!」
そう、サクラ・・・
って、なぜ兵士達の話題に上がってる?
突然湧き上がったサクラの名前に、その場をそっと離れようとしていたリヴァイの足が止まった。
会話の内容を一字一句逃さぬよう、全神経を耳に集中させる。
「最近、すげー色気出てきたよな。あの雰囲気じゃ、もう処女じゃないよな」
「あれだけ美人のロゼと一緒にいたせいで目立たなかったけど、サクラも良い女だと思う」
「相手の男は誰だよ、羨ましすぎるだろ」
「俺、実は昨日、サクラで抜いちゃったし」
・・・なんだと?
リヴァイのこめかみに青筋が浮き上がった。
「だって、あいつ昨日、シャツから乳首が透けてんだもん。あんなの見せられたら勃たない方がおかしいって」
「マジ?! 俺、それ見逃した!」
「薄手の生地だったから、形がわかるほどだったぜ。やば、思い出すだけでクルな」
「いいな、今度ヤらせてくれないか頼んでみようかな」
ブチンッ
とうとう、派手な音をたてて血管が切れた。
「オイ」
「リ、リヴァイ兵長!!」
「サボっててすいませんでした!」
まさか上官がそこにいるとは思っていなかったのだろう。
兵士達は顔を引きつらせながらリヴァイに向かって敬礼をした。