【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第11章 Hiss And Kiss ※
「・・・不思議な匂いがする」
匂い・・・?
ああ、もしかして。
「さっき、バラの香油を触ったので・・・それかもしれませんね」
「ほぅ・・・」
リヴァイはサクラの指を咥え込んだ。
「悪くねぇ・・・」
熱い舌で皮膚や関節を愛撫され、なんともいえない快感が押し寄せる。
“バラの香りには男を興奮させる効果があるんだって”
どうやらそれは本当のようだ。
リヴァイの体温がわずかに上がり、指ではなく今度は首筋に舌を這わせてきた。
もっとつけてくれば良かった。
兵長、興奮してくれている。
相変わらず表情にはあまり出ていないが、荒くなった呼吸で分かる。
シャツを脱ごうとすると、待ちきれないのかボタンを外した部分から手を差し込まれた。
乳房を揉まれ、敏感な部分をこねられる。
「兵長、ま、待って・・・」
感じてしまって手が震え、上手く脱ぐことができない。
ようやくボタンをすべて外すと、慌ただしく剥ぎ取られた。
「サクラ、腰を浮かせろ」
言われた通りにすると、慣れた手つきで下着ごとスルンと脱がされ、一糸纏わぬ姿になる。
「・・・そんなに見ないでください」
何故か体を上から下までじっと見つめられ、居た堪れなくなった。
「おい、顔を隠すな」
「恥ずかしいです」
そんな扇情的な視線を向けられたら、心の底まで裸にされてしまいそうだ。
でも兵士長は許してくれない。
「どれだけ俺に我慢させたと思ってる。顔を見せろ」
「・・・今、私がどんな表情をしているのか・・・」
分からないから、怖い。
もしかしたらすごく下品な顔をしているかもしれない。
恥ずかしさで瞳を潤ませながらリヴァイを見上げると、目が合った直後に唇を塞がれた。
「んっ・・・」
「・・・だ・・・も・・・ねぇ・・・」
え・・・?
何か言った・・・?
「兵長・・・?」
「誰にもその顔を見せるんじゃねぇぞ・・・いいな・・・?」
「はい・・・?」
不思議そうに首を傾げるサクラに、リヴァイは内心苛立った。