• テキストサイズ

【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第11章 Hiss And Kiss ※



「そんなに嬉しいのか?」
「はい。嬉しいです」
「・・・そうか・・・」

顎を持ち上げられ、唇を塞がれた。
ほんのりと紅茶の甘い香りがする。

「兵長・・・」

もっと深く求めて欲しいのに・・・
リヴァイはサクラを抱いたまま、サイドテーブルに置いたティーカップに空いた手を伸ばした。

・・・私より、そっちの方が今はいいのですか・・・

「どうした」
「いえ・・・なんでもありません」
「・・・・・・・・・・・・」

自分の淹れた紅茶を飲んでくれて嬉しいはずなのに・・・
なんでこんな不安な気持ちになるんだろう。

「あの・・・リヴァイ兵長・・・」
「なんだ」

「私、ずっと兵長のお側に居たいです」

「・・・今も居るが?」

「そういう意味じゃなくて・・・」


求められないことが、こんな不安な気持ちになるなんて。
それとも、自分だけが先走っているのだろうか。

リヴァイ兵長は、もともとそのつもりが無かったのかもしれない。


「なら、今晩、俺の部屋に来るか?」
「いいんですか?」
「これまでもダメだと言った覚えは無いが・・・」

遠慮してあまり部屋に来ないのは、サクラの方ではないか。
喉まで出かけたその言葉を飲み込む。

じっと見つめられる事に恥ずかしくなったのか、サクラはリヴァイの胸に顔をうずめた。


ったく・・・せっかく二人きりになれているのだから、もっと顔を見せて欲しいんだが。


リヴァイはため息を吐きながら紅茶を喉に流し込んだ。

/ 781ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp