【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第11章 Hiss And Kiss ※
お湯が沸騰するのを待ちながら、サクラはここ数日のことを思い返した。
以前より二人きりになる時間が増えた。
リヴァイが兵士長室で過ごす時間が増えたし、自分もなるべくリヴァイの時間に合わせて行動しているからだ。
それなのに、何故だろう・・・少し不安なのは。
二人でいると、リヴァイはよく抱きしめてくれる。
キスもしてくれる。
でも・・・
それ以上に進まない。
もちろん昼間だということもあるが、あの壁外遠征の時にセックスして以来、一度も肌を求められていない。
もう一カ月にもなるが、自分に問題があるのだろうか。
やっぱり魅力がないのだろうか。
そんな事を考えていたら、沸騰したお湯が勢い良く吹きこぼれてしまった。
「もう・・・昼間から何を考えているんだ、私は!」
リヴァイ兵長は大人だ。
そこまで必要としていないのかもしれない。
紅茶にレモンを添えて兵士長室に戻ると、リヴァイはソファーに座ってまどろんでいた。
「早かったじゃねぇか。どうせまたハンジに邪魔されて一時間ぐらい放っておかれると思ったぜ」
「だって一秒でも早く兵長に会いたかったですもん」
「・・・・・・・・・・・・」
リヴァイは眩しそうにサクラを見上げながら、紅茶を受け取った。
そういえば、兵長にお茶を淹れるのは初めてだった。
サクラは少し緊張しながら、口をつけるリヴァイを見つめる。
「悪くねぇ」
「本当ですか?! 良かった!」
ホッと胸を撫で下ろしていると、手を掴まれてソファーの横に座らされた。
そしてギュッと抱きしめられる。