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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第10章 Come To Me, My Love





給湯室に行くと、ちょうど洗い物をしていたペトラと鉢合わせをした。


「あ、サクラ!」

何かいいことがあったのか、頬が赤くなっている。


「ペトラ、なんだか嬉しそうだね。何かいいことがあったの?」
「いいことっていうか・・・リヴァイ兵長に出してたお茶を下げてきたところなんだけどね」


“エルヴィンもうまいと言っていたぞ。いつも悪いな、ペトラ”


「なんてことない事なんだけど、兵長にそう言われると嬉しくて」


サクラの心臓がドキンと鳴った。

そっか・・・兵長はもうすでに飲んでいたのか。
なら、もういらないか・・・


「サクラにも淹れようか?」
「あ、私は水を飲みにきただけだから、だいじょうぶ。今度、私にも淹れて」
「うん、いつも兵長に差し上げているのと同じやつね! 兵長のお墨付きだから美味しいよ」
「・・・・・・・・・・・・」

いつも・・・?

さっきはドキンと鳴った心臓が、今度はチクチクと痛む。

知らなかった・・・
ペトラは兵長にいつもお茶を淹れてあげていたのか。

だったら、私が横から邪魔しちゃいけない。

「・・・・・・・・・・・・」
「サクラ? ボーッとしちゃって、どうしたの?」
「あ、なんでもないっ」


やっぱりペトラには敵わないな。

綺麗な亜麻色の髪に、可愛らしい顔立ちで男から人気の高いペトラ。
兵士としての能力も高いから、自分よりもリヴァイに相応しいのは明らかだ。

動揺していることがバレないかと焦ったが、ペトラはティーカップを洗っていて気がついていない様子だった。


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