【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第3章 Seize the Light
「でも、疑問に思うのも無理はないね。他の新兵だったらここまで明かさなかったかもしれない」
「・・・・・・・・・・・・」
「私はサクラに勝手な期待をかけている。必ず、この作戦を成功させてくれるんじゃないかって」
「でも私は成績上位10名に入れなかったし、優秀な兵士では・・・」
「あ~、訓練兵団の成績?あんな、クッソつまんないもん、私はぜんぜん気にしないよ!」
あはは、と豪快に笑って、サクラの肩に右手を置いた。
「順位なんて、憲兵に入りたい腰抜けが気にするものでしょ。どうせサクラはなんでもバカ正直に取り組んで、要領の良いヤツらから遅れをとっていたんじゃない?」
「いや・・・フツウにやって遅れを取っていたといいますか・・・」
「そもそも、兵士になるには立体機動装置の扱いと、基本的な武術ができればいいんだよ。リヴァイなんて独学で兵士やってるようなもんだしね」
「ど、独学?!」
それでケタ外れな強さ・・・
やっぱり、リヴァイ兵長は怪物だ・・・
「おかしいなぁ。サクラは自分に自信が無いようだけど、私はサクラに可能性を感じるよ?」
「分隊長・・・」
メガネの奥の瞳が、鋭く光る。
「ねぇ、なぜ巨人を捕獲しなければいけないと思う?」
「・・・生態調査のため、ですか?」
「なぜ、生態調査をすると思う?一体の巨人を捕獲するために犠牲となる命があるだろう。それでも、なぜ生態調査をしなければならないと思う?」
ハンジは、自ら考案設計した捕獲網に目を向けた。
「それはね、知識は希望だから」
知識が・・・希望・・・?