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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第3章 Seize the Light


「それで、私の役目とはなんでしょうか?」
「サクラにお願いしたいのはね、巨人をこの装置が仕掛けられている場所まで正確に誘き寄せること」
「囮ですか?」
「ううん、もっと重要。まず、この装置の正確な攻撃範囲内を覚えてもらう。私たちはなるべく目標に照準を合わせて撃つつもりだけど、実戦では何が起きるか分からない。自分の身は自分で守って欲しい」

サクラは少し黙り、そして答えた。

「つまり、正確な地点に巨人を誘き寄せ、装置が発動した瞬間に巻き添えをくらわないよう身を引く。そして、作戦が終了するまでは死ぬな、ということですね?」

「ごめんね、その通りなんだ。誘導係に死なれちゃったら巨人捕獲作戦が続行不能になるからね」

軽いノリで言っているが、難しいことだ。
もし、相手が奇行種ならば・・・?
うまく誘い出すことができるだろうか。

「大丈夫だ。何もお前一人に任せるわけないだろう。俺と分隊長以外の第一班の全員が一緒に誘導する。むしろ、ブルームは補佐だ」
サクラの不安を感じ取ったのか、モブリットが宥めるような声で言った。
「頼むぞ、サクラ!奇行種が理想だけど、15メートル級でもいいからね!」
「・・・・・・・・・・・・」

それでもサクラは何と答えればいいのか分からず、押し黙っていた。

「どうしたの?まだ分からないことでも?」

「・・・なぜ、私にそこまで話すのか、と思いまして」
「それはさっきも言ったでしょ。何も知らずに作戦に参加するのは、丸腰で巨人と対峙するようなものだって」
「あ、いえ・・・まだ壁外調査の件が正式に発表されていないのに、なぜ“今”、私のような新兵にここまで情報を共有してくださったのかと・・・」
すると、ハンジはサクラの頭をスパンっと軽くはたいた。

「新兵だって立派な調査兵だよ。私たちはね、たった一回の壁外調査から無事に帰ってくるだけで一人前と呼ばれるんだ。駐屯兵を見ろ、何年たっても一人前扱いなんてされないんだぞ」
「は、はあ」
「ここでは、新兵だってベテランの兵士と同じ扱いをされる。いや、そうしないと間に合わないんだ」

調査兵団では、それだけ多くが死ぬから。

ハンジは低く唸るような声で言った。
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