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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第3章 Seize the Light


「しかし、まだまだ改善の余地はあるけどね。理想は関節に打ち込んだ時、巨人が回復をすればするほど抜けなくなる仕組みにしたい。なかなか難しいんだ、これが」
「あれはなんですか?」
壁の隅に丸まっている網のようなものを指差す。
「あれは、捕獲網だよ。編み込まれている鉄製の棘が巨人の皮膚に突き刺さって、あとはそのまま網を巻き付けて動きを止める」
「すごい・・・あくまで、“生け捕り”が前提なんですね?」
「そう。リヴァイはすぐ殺しちゃうから、私がやらないと。どうやるかっていうとね、」
ずいぶんと楽しそうなハンジ。
頬も蒸気し、だんだんと熱っぽい話し方になってきた。

これは・・・朝まで完徹で話を聞かされるパターンかな、と身構える。

「分隊長、脱線しないでください」
雲行きが怪しくなってきたとばかりに、後ろからモブリットが口を挟んだ。
さすがに付き合いが長いだけあって、ハンジの扱い方を心得ている。
「・・・そう、そうそう。サクラには、作戦の重要な役目を担ってもらいたくてね。この道具は確かに巨人を捕らえるのには効果的だと思われるんだが、弱点もある」
「弱点、ですか?」
完璧に見えるが・・・
サクラが首を傾げていると、ハンジはため息を吐いた。
「こいつは移動中には使えない。決められた場所に巨人を誘い込んで、拘束兵器をぶちこむ必要がある。要するに、待ち伏せ作戦でしか威力を発揮できないってこと」

なるほど。
確かに、拘束兵器は巨人を壁や大木などに固定させるために使うもの。
捕獲網にしても、そうそう何度も撃ち直せるものではないから、すり抜けられでもしたら捕獲は断念して討伐しなければいけなくなる。
それこそ、リヴァイの出番となるわけだ。
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