【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第8章 Beneath A Gentle Shower ※
困惑していると、つねられて赤くなった頬を今度は優しく撫でられた。
「安心しろ。随分前からお前以外の女には、興味すら持っていない」
「兵長・・・」
「それにもうこの腕の中にはお前がいるんだから、他の奴なんか抱けない」
冗談はここまで・・・とばかりにゆっくりとサクラを押し倒し、上からキスを落とす。
「だから・・・お前は俺が絶対に死なせない」
その心臓が人類に捧げられているのは分かっている。
それを承知で頼む。
どうか・・・
生死の選択を迫られた時は、迷わずに生きる方を選んで欲しい。
「兵長・・・私は・・・」
はい、と頷くことができればどんなにいいだろう。
でも自分は人類を守る兵士。
しかも、巨人の領域に足を踏み入れる調査兵だ。
もしかしたら、貴方のいない場所で死を迎えるかもしれない。
「・・・この先何があっても、必ず兵長の力となりますから」
だから、そんなに寂しそうな顔をなさらないでください。
「・・・・・・・・・・・・」
リヴァイ兵長。
もう、眠りましょう。
夜明けまではもう少し時間があります。
桜の花弁が降り注ぐ中。
二人は手を繋ぎ、寄り添う。
太陽が顔を出すまでの数時間・・・
人類の知る世界で一番静かな、美しい場所で眠りについた。