【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第8章 Beneath A Gentle Shower ※
もう休憩か・・・?
サクラが疑問に思った、その時だった。
「ここまででいい。お前らはローゼに戻れ」
エルドやグンタ達に向かって、来た道を指差して戻るように指示をする。
すると、エルドが首を降った。
「兵長、まだ行けます!」
「いいや、この先は立体機動装置が役立たずになる。ここで引き返せ」
「俺達ならだいじょうぶですよ!もう少しお供させてください」
「エルド、俺はもういいと言っている」
それでも納得のいかないエルドは馬から降りて、リヴァイに詰め寄った。
「もともと俺達が勝手について来たんです。あと少しだけ行かせてください!」
「気持ちはありがたいが、これ以上俺の我儘でお前らを危険な目にあわせるわけにはいかねぇ」
「でも兵長にもしものことがあったら・・・」
「エルド」
エルドの肩を掴んで止めたのは、グンタだった。
「兵長に、“もしも”のことなどない。俺らはローゼで待っていよう」
エルドは悔しそうに唇を噛んでいたが、リヴァイを見上げて刀身が収められたケースに手を置いた。
「兵長・・・無事を信じてますから」
兵士長が生きて帰還できるよう、ケースに願をかける。
リヴァイはそれに応えるかのように、震わせているエルドの肩に手を置いた。
そして、まだ状況を飲み込めていないサクラへ顔を向ける。