【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第2章 Light Behind the Clouds
「次、ハンジ・ゾエ分隊長以下、第二分隊所属の者を発表する。まずは第一班、班長ハンジ・ゾエ」
新兵の中に、固唾を飲む者がいた。
変人の集まりである調査兵団の中でも、群を抜いた変人のハンジの下につくのは誰か。
集中が集まる中、ダリウスの声が響いた。
「サクラ・ブルーム!」
「は!」
サクラは一歩前に出て、敬礼をした。
前を見ると、ハンジがこっちに向かって“よろしくね~”と、にこやかに手を降っている。
無視をしてはいけないが、だからといって手を振り返すわけにもいかない。
迷った挙句、小さく頭を下げるだけにとどまった。
「・・・以上が39名の所属班である!今後は各分隊長、及び班長の指示に従うように!解散!!」
全員の配属先の発表が終わり、指揮官達が講堂を出て行くと、新兵達は一斉に口を開いた。
歓喜するもの、落胆するもの、さまざまだ。
「けっきょく、リヴァイ兵長のところには誰も入らなかったな」
誰かが呟く。
102期生の中に、リヴァイ班に配属された者はいなかった。
成績上位10名に入ったフリーダすら、選ばれなかった。
「やっぱり・・・リヴァイ兵長は雲の上の人なのかもな」
どんなにキツイ言葉を投げかけられても、誰一人リヴァイに不信感を募らせる者はいない。
そして、そのリヴァイが指揮するのは、
それだけの精鋭が集まる班だということを、皆再認識した。