第3章 お前は誰だ?
確かに、スタンドは本人の精神エネルギーを具現化した現象だ。
その本人の意識が無ければ、スタンドは本人の中にいるはず。
たとえ、眠る前にスタンドを出して遠くへ飛ばしていたとしても、本人と直接リンクしている糸を引っ張って、引きずり込むことも出来る。
※これは公式設定ではないので、あくまで筆者である私個人の推測です。
「で、できるけどよォ…もし許可したら、ま、また好き勝手にやられるんじゃあねェか?」
しかしイルーゾォは乗り気ではなかった。その理由はある。
「そうだぜ。イルーゾォは5階で、ガキ共を鏡の中で監視してたら、子供のようにこてんぱんにやられたんだぜ。もう一度やるってことは、何か確証があんのか?」
「黙ってろフリーサイズ」
イルーゾォの代わりに、ホルマジオがその理由を述べた。
「そうだな。お前が思うのももっともだ。だが、リスクを冒しても、どうしても確認したいことがある」
「確認したいって……」
するとずっと無口だったプロシュートが、口を開いた。
「コイツのスタンド能力が分かるかもしれねェってことだよな?」
リゾットは黙ってうなずいた。
プロシュート本人も、子供の能力については推測まででしか至らなかった。
子供がアルビノの子を連れて、電子機器類が置かれていた2階に移動したこと。
移動する先には必ず、電源の付いた電子機器が置いてあったこと。
それらから考えられる能力は、
・・・・
電子機器を通じて瞬間移動する能力だ。
つまり、
・・・ ・・
電磁波の一種である電波を利用すると考えられる。
そしてリゾットの『メタリカ』は、
・・
磁力を操作する能力だ。つまり……
「最初に俺が疑問に思ったのは、
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4階で鉢合わせした時だ」
リゾットは話し始めた。
「プロシュートの言う通り、電子機器を通じて瞬間移動する能力なら、誰も目で追えないほどの超スピードで動けるのであれば、おかしな点が一つだけあった。
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電子機器がないあの場所で、
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俺の目の前に姿を現したことだ」