第6章 【閑話休題】ゆきとすず
「ひ、ん、ゆきっ、」
「俺も、ずっとこのままでいてぇけど無理だから」
ぐいぐいと俺の腕を押し、ひょこ、と覗いたすずの目が、期待と不安で潤んでいる。
「だから、今日その分する。付き合えよ、な」
「わぁっ…ぁ、ん、ふふっ…明日、起きれるかな、ぁ」
そう言いながらはにかむ、すずの眦に口付けて滴を舐めとる。
擽ったそうに身を捩りながらも、嬌声は止むことなく。
また奥へ奥へと、駆り立てられる。
「はあっ…
おれ、すずとしか、こんな事は金輪際、しねぇからっ…」
「嬉しいっ…ゆき、ゆきぃっ」
甘やかしているようで、その実、甘やかされている。
柔らかくて温い膨らみに頬を寄せ、見えないように涙を零す。
そんな俺の弱さすら見通されているのだろう、けれど…
俺は、すずがいないと駄目だ──