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【イケメン戦国】月の兎は冬に焦がれる

第6章 【閑話休題】ゆきとすず






下へしたへと下がって行ったすずの頭を目で追う。
まさか、と思ったけどその通りで、すずは俺の足の付け根に口付けた後、顔を上げ。
形の良い手を俺自身に這わせ、まるで大事なもののように握り込んだ。


目を白黒させながらも、視線を逸らせないままの俺に茶目っ気たっぷりに笑いかけると、先端に唇を落とす。


無邪気にも見える笑みと、伴わない蠱惑的な手つき。
その差にくらくらと目眩がする。
しかし考えを巡らせる間もなく、思考はぷっつりと絶たれた。



「す、すずっ!!」
「ふぁえ?ろしたの、ふゅき」



すずが、躊躇いもなくぱくり、と一物を咥えた。
口元から漏れる水音に、上目で見詰めてくる視線に、全身が沸騰したように熱い。
特に、含まれたままの熱の塊。
そこからびりびりと腰が疼いて、すずが咥内で何かする度に身体が跳ねそうになるのを、必死に堪える。



「ふれひい、ふゅき、ひもちよさそお」


「馬鹿、お前そこで喋んなっ、う、うっ」
「わ、わっ…!!」


突然の大声に慌ててすずは口を離した、けれど、掴んだままだった手を汚してしまった。
ごめん、と喉元に言葉が引っかかっているのに。
全身を被ったままのとんでもない快感と、背徳的な光景への興奮で、情けなくも荒い息が漏れるだけ。


流石長い付き合いだ、なんてだけじゃ片付けられない。
俺の喜ぶ事を、全て知り尽くしているようなすずの所作。



「ゆき、気持ちよかったんだね」
「あー…!!そんなの見たらわかんだろっ」


「よかったぁ、安心した!でも、まだまだここからだよ?」



すずは相変わらずにこにこと笑いながら、不躾に自分の着物の裾で手を拭った。
そのまま裾を捲り上げると、徐ろに俺の腹の上に跨る。



「ね、ゆき…こっちのはじめても、貰っていい?」
「はぁ、そんなこと女が聞くなよな…」


「ふふ、駄目じゃないのね?嬉しいっ」
「馬鹿!あぁ、いいからもう聞くなって」




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