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【イケメン戦国】月の兎は冬に焦がれる

第4章 刹那主義





「さん、聞いてた?」
「っえ、何…?ごめん、聞いてなかった」


「うん、心ここに在らず、だったね。

大方、お宝の場所の予想がついたんだ」


「ま、マジか!どこにっ…」



そうだ、本来の今日の目的は宝探し…!
発見の糸口を漸く見つけたか、と浮き足立って。
リズミカルにとん、と階段を下りた、その先の床がぎしり、とやけに軋んだ。


あれ、とおかしく思う間もなく、ぐいっと身体は浮き上がり。
気付けば漫画なんかでよく見る、網に捕らわれ吊るされた状態になっていた。
それにも関わらずひたすらに前を向き、すたすたと歩き続ける佐助くん。



「上杉謙信、武田信玄、真田幸村、猿飛佐助…

お宝は俺たち、が常に持っていて…
しかし常に、欲しているものなんだ」


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