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【イケメン戦国】月の兎は冬に焦がれる

第17章 利己主義








その名を呼び、ぎゅっと、覚悟を決めて目を固く閉じたその時。
耳を劈くような轟音が、辺りに響き渡る…









ばりばりと鳴っていた、あの雷が落ちた音だろうか。
そしてその直後から訪れた、恐ろしい程の静寂。
あれだけ吹き荒れていた風もピタリ、とやんで…


ほんの少し宙に浮きかけていた身体は、柱もろとも地面へと逆戻り。
大したことの無い高さだったけれどしたたかに顔面から落ちて、うぎゃ、と声にならない悲鳴を上げた。






そして私は突っ伏した姿勢そのまま、恐ろしくて顔を上げることも出来ずにいる──






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