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【イケメン戦国】月の兎は冬に焦がれる

第16章 弁論主義









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「光秀さんは、祇園祭は見たことありますか?

確か、平安時代からやってたはず…」



「ああ、一度見物したことがある。

山鉾の立ち回りが見事なものだった」



「その中の、月鉾が立ってた四条通…

先の世で、私と鞠さんが働いていたお店があるのですよ」


「それは、京の中でも一等地だな」




大通りの規模や間隔は、現代と殆ど相違ない。
京都の歴史の深さを改めて感じながら、水を得た魚の様に先に立ってどんどん歩く。
…だって、ここは私の庭のようなもの。




この辺りにある、雑居ビルの間の路地を入っていくと、隠れ家と呼ぶに相応しいカフェバー。
あっちの角っこのマンションの一階には、規模が小さくてすぐ売り切れになる絶品パン屋さんがある。
あそこのオフィスビルの受付のお姉さんは厳しくて、先にアポを取ってないと絶対取り次いでくれなくて…



そして、目指していた四条通。
シーズンオフには月鉾を格納しておく蔵が、うちの店舗の目印だ。




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