第7章 実利主義
がたり、と音を立て襖は開け放たれた。
静々と女中頭さんが、上手に座る男性の元へお膳を運んでいく。
あれが、織田信長様…
紅色の意思の強そうな目が特徴的なその人は、堂々としたオーラを放っている。
なるほど、誰も恐れを知らないわけだと妙に納得する…
彼への配膳が手早く済んだところで、ざっ、と女中達が動いた。
脇目も振らず、何とも統率の取れた動きで各武将様の前を陣取っていく。
それはまるで、椅子取りゲームの様相だった。
謙信様や信玄様もそうだけれど、武将ってのはイケメンしかいないのか?
皆、一様に目がハートになっている…