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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第15章 好きという気持ち



教えるだけなら支障はないと、園子さんに笑いかけて。

「でも大丈夫なんですか?体調を崩されたって聞いてましたけど…」
「ちょっと夏風邪をひいただけですよ!週明けにはポアロのバイトにも復帰しますし」

その言葉に私もコナンくんも驚いて彼の顔を見た。
姿を消すと思っていた彼は、変わらずまた…
いろんな感情が溢れて…

「○○、どうした。大丈夫か?」

彼から隠れるように先輩の後ろに回って…口元を覆って先輩の背中に額を当てた。

「体調悪いなら別荘先に帰ってていいぞ」

そうします、と返そうとした時だった。

「危ない!!」

零の声。
顔を上げるとコナンくんの頭に向かって勢いよくぶつかったラケット。

「コ、コナン君!?」
「コナンくん!!」

小さな男の子は頭を抱えて意識を失った。

「蘭さん動かさないで!!」

透さんとコナンくんに駆け寄って。
大きく動かさないように傷口を確認して…零が次に何をしたいのかがわかる。
一人でも大丈夫なのは、わかっていた。
…でも、私は彼の役に立ちたいんだって気づいてまた嫌になる。

零がコナンくんを抱えて、一番近いからだとラケットをぶつけた女性たちが泊まる別荘に向かった。


手早く処置を行ったこともあり、お医者さんが到着した頃にはコナンくんの目が覚めた。
ついでに、と心配する先輩が私までお医者さんに診断されて軽い熱中症じゃないかという話になって終わった。
……熱中症じゃないのは自分でよくわかっていたからなんだか申し訳なくて。
別室を借りて休む私のところに、先輩にでも言われたのだろうか…零が来た。

「○○、大丈夫ですか」

よく普通に話しかけられるね、なんて心の中で毒付いて。

「大丈夫だよ、ありがとう」
「…ほんとですね?」

熱を確かめるように額に手が触れて…その手を静かに払った。
触られたくない、と小さく言えば苦笑いを向けられて…

「首、怪我…」

零の視線が首元に向けられていて。

「…なに?」
「………キスマーク、ですよねそれ」

キスマーク、と言われて。
そんなものつけられたことないと否定しようとしたけれど。
沖矢さんの顔が浮かんで…

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