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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第14章 会いたい※微裏



唇は重ねず、服を脱がして。
お酒の勢いに任せ、ソファでその人と向き合って。
手の甲に歯を立て、声を堪えた。
知らない人の、知らない感覚。
与えられる感覚全て初めてで。
胸に触れる手や、重なる体温。
ナカに挿入る熱や、大きさ。
当然だけど全て違っていて…
イくことはなく、ただ体を重ねた。


シャワーを借りて用意された服を着た。
男性物のシャツ。
下着は流石にありませんので、と回されてる洗濯機を確認しリビングに向かった。

「…あの、ありがとうございました」
「あぁ、…ご馳走になったのはこちらなので」

何もご馳走してない、と思ったがそのご馳走が先程の行為を指していたことに気づいて恥ずかしさに俯いた。

「少しは楽になりましたか?」

沖矢さんの言葉に、小さく頷いた。

「気にかけていただいて、すみませんでした」
「貴女のような女性を抱けるのは至極光栄ですよ」

…安室透みたいだな、とぼんやりと。
この人は、零にとっての安室透のような存在。
それを感じ取ってしまうと…体が濡れるのがわかって悔しくなる。

「貴女は、組織の事は知らないんですね」
「知らない」
「“安室透”くんの彼女さんなんですよね」
「…わかりません」
「“わからない”?」
「話したいことがあって何度も連絡してるのに、…連絡がとれないんです。…あの日から」
「ほお」

この人と話してると、…コナンくんや透さんを思い出すのは、なんでだろう。

「…バイト先には、休みの連絡いれたりしてるみたいで……」
「好きなんですね、彼のこと」
「…沖矢さんは、透さんともお知り合いなんですね」
「ああ、…一応知らないことになってるので本人には言わないでくださいね」

拍子抜けした。

「どういうことですか、それ」

笑ってしまって。
話をしていれば私の様子が気になることを、コナンくんは沖矢さんに話していたらしい。
…心配かけてたんだな、と反省して。

「洗濯物、終わったみたいですから持ってきますね」
「自分の着替えなのでっ!」

立ち上がる彼を止めて、洗濯機に向かい乾きたての服に袖を通した。

「ありがとうございました、…お話聞いてもらって」
「送りますよ」
「大丈夫です、…ただ、良かったらまた、お話できますか?」

勿論です、と連絡先を交換して…
私はその家を後にした。



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