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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第13章 ミステリートレイン


7号車のB室をノックすれば、男の人が同じようにカードを持っていて。

「あ、毛利さんは謎解き役として食堂車で待機してくださいと伝言預かってるんで」
「じゃあ、終わる頃にまた」
「頑張れ、被害者役!」

毛利先輩を見上げれば、やっと自分の出番だと少し興奮した様子で。

「飲みすぎてはダメですからね、先輩」
「…最近お前も蘭たちに似てきたよな」

私も行った方が良いかなぁと蘭さんに目を向ければ放っておいて良いと笑われて。

「あれ、何してんの、蘭くんたち」

世良さんがちょうど通りかかって。
こんにちは、と目が合う。

「推理クイズで、指示カード受け取ったの」
「へぇ、見せて」

世良さんを部屋に招き入れお茶を淹れ直していたところに、突然勢いよく扉が開いた。

「え?」
「あら、コナン君」

扉に背を向けていたので誰が来たのか振り返って確かめた。

「レディの部屋に入るときはノックくらいしなさいよ!」

園子さんの言葉に、コナンくんは戸惑っていて。
まぁ、それもそうか。

「ここって7号車だよね?」
「8号車だよ」
「たった今ボクが遊びに来たところさ!」

何か飲んでく?とコナンくんに尋ねると首を横に振り扉が閉められた。

「コナン君たち、探偵役だね」

あの子ならこのお茶が冷めないうちにまた戻って解決するだろうなぁと思う。
その予想は的中して、またしばらく経って戻ってきたコナンくんたち。
見事に部屋を交換したこと当てて見せた。

「トリックが解けたこと、先輩に話してきますよ」
「どうせ飲んでるし大丈夫だと思うけど…」
「この辺で止めさせないと、トリックの解説も何もできないと思うので」
「それもそうですね…じゃあ、お願いします」

食堂車に向かい、毛利先輩を探していれば見知った顔があって。

「……透さん?」

なんでここに、と零の表情が驚く、というより…いつもと何かが違う反応。

「来てたんですね」
「あ、…蘭さんにお声掛け頂いて…」

なんでだろう、いつもと違う。
それがわかるのに、何が違うのかわからなくて。
その雰囲気の違和感に私はうまく話せなくなる。

「先輩、トリックが解けたので部屋に戻って頂いて大丈夫ですよ」
「先に帰ってて良いぞ、俺はもう少し楽しむ」

お前も飲むか?なんてワインを誘われて肩を竦めた。


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