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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第11章 その真意※裏


「○○…盗聴器、いつから気づいてた?」

取り調べのような口調じゃなくて、甘い蜜言のような声音に体の力が抜けそうになる。

「………零がパソコンデータ二回目に壊したとき」
「なんで取り外さなかった?」
「…零と……変な空気になりたくなかった」

捜査の一環だと言われれば私は何も言えないし。

「…風見に言われた通りだったな」

ぼそり、と呟いた零は私を強く抱きしめた。

「ごめん」
「…なんで謝るの」
「寝てるとこ襲ったから」
「それは謝るべきだと思う……ちゃんと、起こして欲しかった」

無理矢理でもなんでも良い、零を長く感じたい。
そんなことを思う自分が本気で頭おかしいとすら思えてきて。

「そこなのか、怒ってるのは」
「…来週連絡するって約束したのに夜中に突然来た挙句朝方に仕事に戻ってこんな時間に睡姦されたってことも付け加える」

怒っていても無意味だと悟って、顔を上げた。
私はこの人が好きだ。…多分、何をされても。

「ごめん、零…零のこと、調べた」

だからすぐにバレるであろうことを告げた。

「知ってる…だから全部壊した」
「零がなんで私に近づいたのかとか…そんなこと考えたら、……怖くて」
「え?」

もしかして、と零が目を合わせながら

「こうしてるのも全部“安室透のしている何か”のためだって思った、ってことか?」

そんなはっきりと聞かないで欲しい。
口にしたら本当になりそうだから否定してきたのに。

「…あぁ、そういうことか」

何故か腑に落ちたような顔。

「そんなこと、あるわけないだろ」
「…だって、…」
「…危ないことしてないか、それを見張っていた」

お前は不容易に突っ走るから、と。
そんなの昔のことであって最近はそんなことない…と言いたくなりながら。

「…それから昨日までは、忙しくて連絡できなくて、すまなかった」

私はこの人を信じたい。
…今はそれでいい、そう思って抱きついた。

「伊達さんに挨拶しに…行こう」
「あぁ」
「また付き合うことになったって言ったら驚くかな」
「さあな」



『○○、あいつのことまだ好きか?』

あの時、伊達さんに私たちがどう見えていたんだろう。

『その気持ちが変わらずに次会った時、黙って抱きついてやれ』

その約束を果たすように、零に力強く抱きついた。





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