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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第80章 怖さ※裏


ただ、ただ、だ。
…あれだけシていたのに、突然のプラトニックに困惑を迎えてる。
零のそばを離れないという約束から。
安室透と探偵事務所の仕事に向かって…降谷さんといて、バーボンとしてもそばに来てくれて。
驚いたのは…今までどうやって私と一緒にいてくれたのかがわからないくらいに、彼が忙しかったこと。
毎日疲れて眠かった。
だから、私自身…ヤりたいと思う数も減っていた。
赤井さんのことを調べるのをやめない零に、私は何をすることもできずに見守って…寝てしまう。
どこで寝落ちしても、必ず朝は零の腕の中で。
幸せであるのは間違い無いんだけど。
たまに体がちょっと疼くというか。…痛みじゃなくて快楽を求める方で。
それも、忙しさで流れてしまうんだけど。
だから…触れるだけのキスをたまにするくらいの、その突然のプラトニックに私は戸惑ってる。

「○○、ぼーっとしすぎ」

探偵事務所で、そんなことを考えたいた私に先輩が呆れ声で。

「ねぇ先輩。変なこと聞いていいですか?」
「…内容次第では答えねーぞ」
「……彼氏がキス以外しなくなってしまった時に、前みたいに戻るにはどうしたら良いんでしょうかね」

げほっ、と珈琲を噴き出した先輩。
机の上に書類がなかったから良いけど、と立ち上がり噴き出した先の机を拭く。

「お前は同性に相談したりしないのか」
「生憎友達と呼べる人はかなり少ないですよ」

そういう風に人と距離を置いて来たから。
そういう風に生きて来たから。
私は大真面目なのに先輩は答えないぞとでも言うように背中を向けてくる。その背中に答えて欲しいと視線を送り続けること暫く。

「お前の体、案じてるんだろ」

それ以上は答えないぞとでもいうように口を結ぶ先輩。
そうだろうね、とは思う。
そうなんだと、思う。
でも、とか、だって、を考えてはいけないのだけど。
それでも、前は絶対シてくれた。
私は帰ってきて、私はここにいて、壊れてない。
薬を打たれた腕がたまに感覚を思い出すように痛むけど。
ただそれだけなんだ。
だけど…零は私が壊れたところを見てしまったから、それ以上先に進むのが怖いという可能性には私は全く思いつきもしなかった。


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