【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第80章 怖さ※裏
朝になって…キスで目が醒める。
「おはよう、○○」
「…おはよ、零」
「…少し外出るけど、○○はどうする?」
「トレーニング?…行く」
随分と体を使っていない気がする。
「病み上がりだから無理するなよ?」
「……零、あのさ」
「ん?」
「………なんでもない」
なんだよ、と言われて抱きしめられたけど躊躇われる。
「言わないと言わせるけど」
「…多分その、言わせる方法をされたいって話」
「え?」
「…私が悪いのはよくわかってるけど…零とのこないだのセックス、…」
「だから?」
「いつもみたいに…感情的に抱き合いたい」
「…おねだり?」
「悪い?」
少しだけ顔が緩む零が嬉しくて。
「…もう少し時間くれ」
「分かってる…ただね、慰め合うようなセックスは好きじゃない」
うん、と小さく笑って抱きしめあう。
「バーボンが気に入ってるのは…私の体でしょ?」
「…そうですね、…滅茶苦茶に壊そうとも受け入れるとことか……」
「…バーボンに抱かれたことないから分かんない」
「そうだった、か?」
「そうですよ」
一人でできるのに、零は話しながら私を着替えさせる。
…介護か、と突っ込みたくなるけど今は多分…何かしたい、が勝ってるのかなと思うと好きにさせたくなる。
「…行くか、外」
「はーい」
私に合わせたら零はトレーニングにならないんじゃないかと思うのに。
離れてもお互いの視界から消えない距離を保って…
しばらくして、家に帰ろうと言ったのは零が先で。
…もう少しと思ったけど、零が心配する顔見てたら我儘も言えなかったのでやめた。
部屋に帰って二人でシャワーを浴びて…キスをした。
今はシたい、というよりは繋がっていたいんだと思う。
朝だというのに…キスだけは随分とエッチなキスで。
それ以上を求めながらも…それ以上は恥ずかしくて。
「れい…」
「ヤらしい顔してるな?」
「っ、うっさい」
揶揄うなら責任持って抱いて欲しい。
零が妥協して私に寄り添って出してくれた、一緒にいるための手段。
それは零を迷わせてるし悩ませてる。
それが分かっているのに…
その答えを出してくれたことが私には嬉しかった。
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