• テキストサイズ

【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第78章 中和剤


体の中からこみ上げる熱い何か。
それなのに誘われる唇に重ねた…重ねるだけの唇に、こみ上げるのは熱く求める気持ち。

「どう?」
「…体は、…熱い」
「どんな風に?」
「っ…いつもより…たくさん…零が欲しいって思ってる…」
「俺以外にも触られたい?」
「やだ…っ」
「…じゃあ、それは○○が欲情しただけだな」

くす、と悪戯に笑われて。
手首を捕まえられてベッドの柵にタオルで縛られた。

「…とりあえず、我慢して。いい子だから」

絶対わざとだ。
額にキスを落とされた後、胸元に抱き着いて挟まれるように顔を埋める零。

「…いい匂い」
「シャワー…浴びたから」

そうだな、と言ってしばらくすれば寝息を立てられて。
だめ、だ。
零がほしい。
それでも、我慢できないほどのなにかではなくて。
これが薬のせいなのか、単純に零がほしいだけなのか…分からなくて。
ごそごそ、と零の手が服を捲って直接肌を触ってきて…抱かれたいって思うのは仕様がないことだと言いたかった。

「○○…」
「ん?」

寝言、だったのか。
擦り寄るように抱きしめる力がギュっと強くなって抱きしめ返したい。
拷問のようだと思いながら、天井の模様と無心に向き合うことにした。



「…変な顔」

しばらくして胸元から声がした。

「起きた?」
「ああ、…すまなかった」
「その手をどかしてくれたらいいよ」
「手?……ああ」

服の中に入れていた手に、零自身が少し驚いた様子で悪かったと言って手を離した。

「大丈夫か?体」
「っ…あのさ、そんなに言うなら抱いてみたら分かるんじゃないんですか」
「それはできない」
「だって…っ…零に興奮するの、当たり前じゃんか」
「……そうだな」

可愛い、と言われて額にキスをされて。

「もしかして、欲情するのを我慢してさっき変な顔してたのか」
「変な顔してない」
「してた」

クスクス笑って零が体を起こして。

「ヤらしいな、その恰好」
「元気出たなら外してください」

それから、と付け加えて

「話してください、私に何があったか」




/ 687ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp